長い目で家具を選ぶ│リサイクルショップの一言

5月26日は「東名高速全通の日」

1969年、この日につながった東名高速道路。
都市と都市を結ぶその道は、長く使うインフラとして、今もなお私たちの暮らしを支えています。

「長く使えるものをつくる」
この考え方は、インフラだけでなく、家具にも通じるものがあります。
今回は、「長く使える家具を選ぶ」という視点から、買い物の価値をあらためて見つめ直してみます。

安物買いの“損”は、想像以上に大きい

家具は高ければいいというものではありません。
でも、明らかに安価すぎるものには、それなりの“理由”があります。

表面だけのプリント化粧板
ベニヤ構造で耐久性が低い
ネジ止めだけで支える構造

こうした家具は、数年も経てばガタが来たり、重さに耐えきれなくなったりすることも。
引っ越しや模様替えのたびに買い替えることになり、結果的にコストが積み重なっていきます。

「買い取れる家具」は、つくりが違う

キミドリでは日々、たくさんの家具の買取査定を行っています。
そのなかで、買取が難しいケースにはある共通点があります。

それは、「使い捨て前提でつくられた家具」だということ。
いくら状態が良くても、素材や構造によっては再販できず、やむを得ず引取不可となることも少なくありません。

一方で、以下のような家具は中古市場でも価値がつきやすいです。

無垢材を使用した家具
質の良い突板（つきいた）を使ったもの
しっかりとした金具・構造で組まれているもの
ブランドや工房の背景が明確なもの

つまり「長く使える家具」は、「長く価値がある家具」でもあるということです。

“捨てるお金”を考えたことはありますか？

粗大ごみの処分や、処分引取の費用。
これが家具1点あたり数千円〜1万円以上かかることもあります。
そのうえ手間と時間も必要。

一方で、ちゃんとした家具なら買取が成立することも多く、
“手放すときにお金が戻ってくる”可能性があります。

たとえば——

家具タイプ	安価品	質の高い家具
購入価格	約5,000円	約30,000円
使用年数	約2年	約10年
処分時	有料引取（1,000円）	無料 or 買取（+5,000円）

このように比較すると、“長く使う”ことは節約につながるというのが実感できます。

廃棄物が減る。環境にとってもいい。

もうひとつのメリットは、「捨てずに済む」ということ。
使い捨て家具が減れば、そのぶん廃棄物も減ります。

燃やせないゴミとしての処理負担
粗大ごみとしての回収コスト
埋め立て地の圧迫や環境負荷

逆に、長持ちする家具を選び、次に使う人へつなぐ循環が生まれれば、地球へのやさしさも一緒についてくる。
環境問題や資源価格の高騰が無視できなくなっている今こそ、家具選びにもそういう視点が求められていると感じます。

物価が上がる時代、セカンドハンドは“賢い選択”

2024年以降、世界的に物価上昇の波は続いています。
今後、大量生産・大量消費の時代が終われば、「いいものを長く使う」価値はさらに高まるでしょう。

その意味で、キミドリのようなリユースショップで扱う“セカンドハンド家具”は、これからの暮らしにマッチした選択肢です。

もともと質の良い家具を、お手頃価格で手に入れられる
試しやすく、手放すときにも価値が残る
ひとつひとつに個性があり、部屋に味が出る

新しい家具にこだわる必要はありません。
「次の誰かがまた使える家具かどうか」をひとつの基準にしてみるだけで、選び方は大きく変わります。

家具は“価格”より“総コスト”で考える

目の前の値段だけではなく、その家具がどれだけの時間・環境・コストに影響するのか。
その視点を持てると、買い物の質が一段と上がります。

長く使えるものは、最終的にコスパが高い
廃棄せずに済むことで、地球にも財布にもやさしい
セカンドハンド家具は、これからの時代に合った賢い選択

家具は“今だけのもの”ではなく、“未来にもつながるもの”として選ぶ時代。
一つひとつの選択が、自分にも、誰かにも、社会にもやさしい循環をつくっていくはずです。

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