
6月30日は「夏越ごはんの日」
1年の前半が終わるこの日、日本では古くから「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事が行われてきました。半年間の厄やけがれを祓い、後半も健康に過ごせるよう願う習わしです。その際に食べる「夏越ごはん」は、雑穀米や旬の食材を用いた健康的な一膳。このタイミングで“積み残し”を見直し、すっきり整えるという意味でも、身のまわりのモノに目を向けるにはちょうど良い日かもしれません。
今回はそんな節目にあわせて、「3Rしにくい素材と、それを使った商品」について考えてみます。再利用や再資源化が難しい素材は、とかく“悪者”として語られがちですが、実際にはそうした素材がなければ成立しなかった商品やデザインも多く存在します。
「存在するものは仕方ない」「廃棄物にしないことが大事」
この立場を軸に、素材の欠点ではなく活かし方や延命の工夫に焦点を当てて整理します。
「3R」とはそもそも何か
まず確認しておくと、「3R」とは以下の3つの行動を指します。
- Reduce(リデュース):そもそもムダを減らす
- Reuse(リユース):繰り返し使う
- Recycle(リサイクル):再資源化して新たに生かす
どれも資源の循環と廃棄物削減の観点から重要な考え方ですが、「素材の種類」によってはこれらが構造的に成立しにくいものもあります。
そのような素材を使った商品に対しては、「使わない」という選択ではなく、どう付き合うか/どう捨てずに済ませるかという考え方がより現実的です。
合成皮革(PU/PVC)|見た目と価格のバランス素材
なぜ3Rしにくいのか
- 表面のポリウレタン(PU)や塩化ビニル(PVC)と基材が一体化しており分離が困難
- 劣化するとベタつきや剥離が生じ、補修も難しい
- 燃やせばダイオキシン発生の懸念、再資源化もほぼ不可能
主な商品例
- ソファ、ダイニングチェア、オフィスチェア
- 靴、バッグ、ポーチなどのファッション雑貨
- 一部のスピーカー外装やカーペット裏材など
活かす方法と延命策
- 直射日光・湿気を避けて設置するだけでも劣化を大幅に遅らせられる
- 剥がれた部分に布を貼って**“カバーありきのデザイン”に転換**
- 張り替え前提の設計なら、布や本革にチェンジして延命可能
廃棄との向き合い方
劣化が進んでどうしても再利用できない場合は、「廃棄せざるを得ない製品だった」という認識も必要です。その代わり、次に選ぶときには「張り替え可能な構造かどうか」を意識することで、再発を防げます。
プリント化粧繊維板(MDF+紙シート)|低コスト×短命の代表
なぜ3Rしにくいのか
- 木くず+樹脂で固めたMDFに紙シートを貼っており分離できない
- 一度濡れると中まで膨らみ、復元不可能な変形が起きやすい
- 再資源化が困難なうえ、傷みやすく中古での再流通が難しい
主な商品例
- カラーボックス、テレビ台、ワゴン、キッチンボード
- 格安の組み立て家具全般(とくにネット通販商品に多い)
活かす方法と延命策
- 脚の裏に滑り止め/防水パッドを貼るなどで湿気を防ぐ
- 傷んだ面だけにリメイクシートや塗装を施して見た目を延命
- カットして別用途(子ども用棚、植物スタンドなど)に転用
廃棄との向き合い方
大量生産・大量廃棄の象徴のように扱われがちですが、「3年使えれば十分」なケースもあります。長持ちさせる努力をしても劣化が進んだときは、無理に粘らず廃棄もやむを得ません。その代わり、使用中は“使い切る”意識を持つことが重要です。
発泡スチロール/ポリエチレンフォーム|軽さと衝撃吸収力の代償
なぜ3Rしにくいのか
- 形状が壊れやすく、再成形しても強度が落ちる
- 分解も加工も困難なうえ、燃やすとCO₂排出量が多い
- 再利用のニーズが極端に少なく、資源価値がほぼない
主な商品例
- 家電や家具の緩衝材、ヨガマット、子ども用クッション
- 簡易ベンチ・断熱ボックスなど一部の雑貨
活かす方法と延命策
- 家電の緩衝材は、保管してメルカリやフリマ出品用に再活用
- ヨガマットやシート類はペット用品/防音材としての転用
- 割れた発泡材も、植木鉢の底材や梱包材として再利用
廃棄との向き合い方
リユースが難しい素材の代表ですが、一度買った以上は「できるだけ使い切る」ことが責任です。使い切ったあとは、行政の指示に従い、適切な手段で処分することが求められます。
家電製品の樹脂パーツ|混合素材の最難関
なぜ3Rしにくいのか
- プラスチック・金属・ガラスなど複数素材が一体成型されている
- 解体・分別のコストが高く、素材としての再資源化が難しい
- 見た目はきれいでも、中の劣化があると再利用できない
主な商品例
- 炊飯器、電子レンジ、扇風機、掃除機、加湿器などの家電全般
- 特に「黒いプラスチック」の再資源化率は非常に低い
活かす方法と延命策
- 取り扱い説明書どおりに使用することで寿命が変わる
- 汚れが目立つ部分だけ塗装でカバーして美観を維持
- 使用後はパーツ取り用として保管(スイッチ・電源コードなど)
廃棄との向き合い方
家電は構造上どうしても廃棄される運命にある製品です。ただし、「壊れるまできちんと使う」ことが最も重要であり、見た目が古くなっただけで手放すのは避けたいところです。
延命する工夫 vs. 廃棄する判断
現実的には、すべてのモノを永遠に使い続けることは不可能です。重要なのは、「今、これは延命できる段階か?それとも廃棄すべき時か?」を冷静に見極めることです。
状態 | 取るべき行動 |
---|---|
使用に支障なし/劣化軽微 | メンテナンスして延命する |
一部破損/外観劣化 | 再塗装・張替え・リメイクなどで再利用 |
致命的破損/安全性低下 | 廃棄を検討(最終手段) |
「廃棄=失敗」と考えるのではなく、「それまでどう使ったか」が問われる時代になりつつあります。
キミドリでは、3Rが難しい素材であっても、「どう使えば長持ちするか」「次に活かせる方法はないか」を日々模索しています。素材の欠点を補う工夫や、買い替えずに済む選択肢を提案することで、少しずつでも“使い切る文化”を広げていきたいと考えています。
「完璧な素材」ではなく、「工夫の余地がある素材」として見ること。
そして、最終手段としての廃棄を否定せず、使い切ることの価値に目を向けること。
それが今、環境と暮らしを両立させる最適なスタンスなのかもしれません。
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