7月18日は「光化学スモッグの日」。

1970年7月18日、東京都杉並区で日本初の光化学スモッグによる被害が確認されました。それ以降この日は「光化学スモッグの日」とされ、都市の空気と環境にまつわる関心を呼びかける記念日となっています。視界がぼやけ、遠近が曖昧になる。その不安定さの中にこそ、新たな視点が生まれることもあります。

空間デザインにおいても、すべてが明瞭である必要はありません。むしろ、輪郭をぼかすように存在する家具やアートが、暮らしの余白を豊かにしてくれることがあります。

今回取り上げるのは、ポラダ(Porada)社の「ARLEKIN CHAIR」。その繊細なフォルムと温もりある木質感は、強く主張せずとも確かな存在感を放ちます。そしてこの椅子に調和する現代アート作品を5点、構造的・空気的・感覚的観点から選出してみました。


ポラダ「ARLEKIN CHAIR」とは

イタリア木工の粋を集めた静かな椅子

ARLEKIN CHAIRは、イタリアの老舗家具ブランド「Porada」が手がける、ダイニングにもラウンジにも対応する軽やかな木製アームチェアです。滑らかに削り出された無垢材フレーム、包み込むような背もたれのカーブ、そしてレザーやファブリックによるシートの柔らかさ。それぞれが調和し、空間にそっと溶け込むような佇まいを持っています。

余計な線や装飾がなく、どこから見てもバランスが取れている。いわゆる“映える椅子”ではなく、日常に寄り添う家具として設計されています。

視線を吸収する家具

ARLEKIN CHAIRの魅力は、視線の“停滞”ではなく、“通過”を前提とした設計にあります。つまり、見た瞬間に目が留まりすぎることなく、空間全体のバランスの中で自然に機能する。この構造は、現代アートと組み合わせるうえで非常に重要です。

椅子とアートがそれぞれを邪魔せず、呼吸するように共存できる。そんな相性を意識して、今回は空間演出の観点から5つのアート作品を選出しました。


ARLEKIN CHAIRに合う現代アート作品5選

ここからは、木質の美しさやミニマルな構造に調和する現代アートを、日本・海外問わずセレクトしてご紹介します。家具とアートの接点を構造で読み解く視点からご覧ください。


1. リュック・タイマンス《Silent Music》

画像参照元:https://www.stedelijk.nl/en/collection/325-luc-tuymans-silent-music

ベルギーの画家リュック・タイマンスによる本作は、色が置かれているのか、浮いているのか判別できないような、霞がかった構造が特徴です。くすんだトーンで描かれたイメージは、感情のない風景にも似て、沈黙の中でわずかに振動するような印象を与えます。

ARLEKIN CHAIRの木肌と、この作品のにじむ色面が絶妙にリンクします。どちらも“明快ではない”ことによって、空間に深度を持たせてくれます。


2. シュテファン・バルケンホール《木彫人物》

画像参照元:https://www.stephenfriedman.com/

ドイツの現代作家であるバルケンホールは、粗く削った木の表面をそのまま残す人物像で知られています。力強さと不完全さを併せ持つ彫刻作品は、椅子という構造物と並ぶことで、一種の“生活の痕跡”を空間にもたらします。

ARLEKIN CHAIRの滑らかで整った造形と、この荒々しい木彫が空間内で対峙することで、木という素材の持つ多様な表情を引き出すことができます。マテリアルを“見せる”という点で高い親和性があります。


3. セシリー・ブラウン《The Sleep Around and the Lost and Found》

画像参照元:https://www.artbasel.com/

油彩の奔流とも言えるセシリー・ブラウンの作品は、色彩の層が視覚的なリズムを作り出します。一見抽象的ですが、よく見ると人物や風景の残像が現れる構造になっており、観るたびに新たな発見があります。

ARLEKIN CHAIRの穏やかなフォルムの隣にこの絵を置くと、視線の重心が分散され、空間に動きが生まれます。静と動の配置バランスとして非常に有効です。


椅子の“余白”に作品を滑り込ませる

ARLEKIN CHAIRは、空間を支配する家具ではありません。どちらかと言えば「余白を担う椅子」です。今回ご紹介した現代アート作品は、その余白に滑り込むように存在し、空間に物語を与えるタイプのものばかりです。

椅子と作品が呼応する関係性は、単なる“オシャレ”以上の価値を生み出します。それは、空間の質を高め、見る者の姿勢や感情にさえ影響を与えるレベルのものです。

ARLEKIN CHAIRのような静かな家具こそ、アートと並ぶことによって本領を発揮するのかもしれません。そして、空間の中でその両者が共鳴するとき、暮らしそのものが少しだけ変わって見えるのではないでしょうか。

※画像参照元:https://tabroom.jp/

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